高周波電流の表皮効果

5G通信による高周波電流の流れやすさに変化
高周波周波数が高くなればなるほど、配線を通る電流の量は少なくなる。
高周波表皮効果(電流の導体表面通電深さ/μm)
周波数(GHz) | 0.1 | 0.3 | 0.5 | 1 | 3 | 5 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
銅 | 6.61 | 3.81 | 2.95 | 2.0 | 1.21 | 0.93 | 0.66 |
銀 | 6.42 | 3.70 | 2.87 | 2.03 | 1.17 | 0.91 | 0.64 |
金 | 7.57 | 4.37 | 3.38 | 2.39 | 1.38 | 1.07 | 0.76 |
アルミニウム | 8.37 | 4.83 | 3.74 | 2.65 | 1.53 | 1.18 | 0.84 |
*電流を流すとその直角方向に磁界が生じ、この磁界の密度は導体の中心部ほど強くなり、
その磁界による逆起電力が発生し電流が流れるのを阻止する方向に働く。
電波と周波数と波長とミリ波
電波は1秒間に30万km進み、周波数が300MHzのとき波長は1mになり、3GHzでは、10cm、30GHz(ミリ波)では、1cm。
・1000Hzは、 1KHz「キロヘルツ」
・1000KHzは、1MHz「メガヘルツ」
・1000MHzは、1GHz「ギガヘルツ」
・1 GHz = 1.0e+09 Hz
周波数は、「1秒間に発生する波のサイクル数」です。単位はHz(ヘルツ)で表されます。
たとえば1秒間に4サイクルの波が現れる電波は4Hz、280億サイクルの波が現れるものは、28GHzです。
•周波数 =f [Hz(ヘルツ)]
•周期 =T [s(秒)]
•波長 =λ(ラムダ) [m(メートル)]
•波の速さ=v [m/s(メートル毎秒)]
下記のような関係式が成り立ちます。
周波数の低い(発生する波が少ない)ものほど遠くまで届きやすく、障害物に影響されにくくなります。一方で周波数が高い(たくさん波が発生する)電波ほど、届きにくく、より多くの情報を乗せられます。
そしてその更に上、波長がミリメートル台の30GHzから300GHzの電波が、未開拓な波長である、ミリ波です。
ミリ波の特徴
- 直進性が強くなります。電波が物の陰に回り込む性質が弱くなる。
- 物体に遮られる性質があります。低い周波数の電波では金属以外の物には余り影響されませんが、ミリ波では金属以外の物でも影響を受けます。
- 分子の振動の影響を受けるようになります。簡単に言うと、水や酸素があると、電波が吸収されてしまいます。(ミリ波がさまざまな分子の吸収を受ける性質を積極的に利用した技術です。例えば、水蒸気による吸収を利用して大気中の雲の動きや分布を知ることができる。)
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ミリ波が物質によって吸収を受けるということは、物質がそのエネルギーを受け取るということで、
ミリ波で物質を加熱できると言うことです。この際に重要なのは、波長によって吸収されるが異なる、つまり、物質を選択的に加熱できることです。
電磁波と電磁波シールド
交流電気により発生する電磁波とは、電界と磁界が絡みながら進み、周波数の数だけ1秒ごとに電界と磁界の方向が変わり、互いに影響し合いながら空間を光と同じ速さで伝わっていく波のことをいいます。
電界
電気にはプラスとマイナスの極性があります。異なる極性のものは引き合い、同じ極性のものは反発します。このような電気の力が働いている場所を電界といいます。
磁界
磁石にはN極とS極があり、異なる極のものは引き合い、同じ極のものは反発します。このように、磁気の力が働く場所を磁界といいます。
電磁波は、波が連続して発生しているもので、連続する次の波が来るまでに進む距離を「波長」、
1秒間に波打つ回数が何回あるかを「周波数」と言い、単位をHz(ヘルツ)で表します。
「高周波用基板材料」について
当社は次世代通信5G・ミリ波による高速大容量通信に必要な、低伝送損失・放熱対策・低誘電材料、シールド、また、基材表面処理、接着について、適切な材料選定に注力し、製品の提案をさせて頂きます。個別提案書をご用意しておりますので以下フォームよりお気軽にお問合せください。
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