9月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。

2025.09.10 相場動向
9月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。
〇 石油化学工業協会がまとめた7月のエチレン生産量(速報値)は、38万8,400トンと前年同月比で2.4%減少した。生産の増減要因は、定修要因で5.4%増、稼働率変動で7.8%減となった。国内平均の設備稼働率は77.7%と前年同月比で5.2ポイント低下し、2022年8月以来36ヵ月連続で90%割れ、2025年2月以来6ヵ月連続の80%割れとなっている。前年同月の定修設備は2社中・2プラント、当月も2社・2プラント(三菱ケミカル旭化成エチレン・水島/三井化学・市原)だった。
〇 メタノールの米国8月契約価格は$781~798/MT(7月$798~798/MT)。同スポット価格は$320~327/MT。中国のメタノール市況は、一部のメタノールプラントが定修により供給が減少していることに加え、一部オレフィンユーザーからの需要が堅調だったが、引き続き誘導品需要が弱かったためほぼ横ばいで推移した。また、先般の中東情勢の緊迫化により、イランのプラントが稼働停止したが、その後再稼働し現在も稼働しており海外市況に大きな変動はなかった。
〇 酢酸エチルのアジア市況については、供給余力が安定していたことや域内の輸入需要に力強さが欠け、下落傾向だが、日本国内の酢酸エチル価格は為替の影響により上昇しているため値上げ基調になる見込み。また、国内メーカーのクラサスケミカルは、物流費や保管費、設備維持費などコストの上昇を理由に8円/kgの値上げを発表した。これに伴い今後の日本国内の酢酸エチル市況は値上げに転じる可能性がある。
〇 丸善石油化学に続き、出光興産もエチレン装置低稼働に伴う製品生産量減少、固定費増(定期補修費用、修繕費、人件費等)、物流費(ドライバー不足、法順守厳格化)を理由にMEKの値上げを発表した。
10月1日出荷分から実施で値上げ幅はローリーとISOコンテナは+25円/kg以上。ドラムについては別途協議する方針。
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