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水処理用凝集剤の仕組み

水処理用凝集剤の仕組み

無機系、高分子系凝集剤

廃液処理は、一般的に沈降分離方式が広く使われています。廃液成分にもよりますが、メッキ工程を例に上げ、廃液処理に使用される凝集剤の説明を致します。
最初に、廃液のpHを調整(Niは、pH9.5~10.0、銅は、7.0~8.0)をして金属イオンを水酸化物化させます。この時、使用されるpH調整剤は、苛性ソーダ(NaOH)などとなります。その後、無機凝集剤を加え、凝結させ、微細フロックに成長させ、高分子凝集剤により、フロックを粗大化、沈降させます。また、半導体工場などで使われるフッ素(F)などは、金属イオンの様にpH調整で水酸化物化出来ないので、塩化カルシウムなどにより、フッ素イオンと塩化カルシウムのカルシウムイオンを反応させて凝集沈降させます。その後の処理は、無機凝集剤と高分子凝集剤の工程で、粗大化、沈降させます。

造排水用凝集剤の種類

排水処理では一般的に有機凝集剤を使用しますが、用水処理では無機凝集剤を主に使用しています。用水処理で高分子凝集剤をあまり使用しないのは純水製造時の工程で有機物汚染を引き起こす原因になってしまうからです。

無機系凝集剤の種類

無機系の薬品は、基本的には水に溶けて加水分解し、粒子と反対のイオンになるものであれば、すべて凝集剤になります。ただし、安価で無ければならず、環境に対しての影響が少なく、毒物で無く、扱いやすい物で無ければ成らないので、ほとんどアルミ系、鉄系が使われます。

高分子凝集剤(ポリマー)の種類

無機系の凝集剤は、フロックが小さく壊れやすいという特徴がありますので通常は高分子凝集剤と組み合わせて使います。高分子凝集剤には主に以下の種類があります。

■アニオン性:アクリルアミド・アクリル酸、カルボン酸系、スルホン酸系
■ノニオン性:ポリアクリルアミド系
■カチオン性:メタアクリル酸エステル系

                      <高分子凝集剤の効果>

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