２０２４．０４．１０　相場動向
４月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。

〇 石油化学工業協会がまとめた3月のｴﾁﾚﾝ生産量（速報値）は、44万8,500ﾄﾝと前年同月比で3.5％増加した（前年同月比では5.9％減）生産増減の要因は、うるう年による稼働日数増減で3.5％のﾌﾟﾗｽ、能力増減で0.3％のﾌﾟﾗｽ、稼働率変動で0.3％のﾏｲﾅｽだった。設備稼働率は80.7％と前月の80.3％からは0.4ﾎﾟｲﾝﾄ上昇したが、前年同月（80.8％）比では0.1ﾎﾟｲﾝﾄ低下した。2020年8月以来、19ヶ月連続の90％割れが続いている。前年同月、当月ともに定修設備はなかった。

〇 メタノールの米国３月契約価格は＄６１１～６２８／ＭＴ（２月＄５７７～６２１／ＭＴ）。同スポット価格は＄３４７～３７４／ＭＴ。
メタノールの原料である石炭が２月下旬に中国国内の季節要因で上昇したことに加え、旧正月明け以降にﾌﾟﾗﾝﾄﾒﾝﾃﾅﾝｽなどで操業を止める中国大手ﾒｰｶｰが相次いで減産幅を拡大した。これによりメタノール市況は上昇。この先、中国では暖房需要減により下落傾向になる事が予想されるが、為替次第では横ばいもしくは上昇基調で推移する見通し。

〇 製造設備に関わる修繕費や保全投資を含む固定費の上昇や2024年問題による物流費の上昇が続いていることを受けて、ｵｷｿｱﾙｺｰﾙﾒｰｶｰの値上げ発表が相次いでいる。
主な製品の実施時期・値上げ幅は下記の通り。
三菱ｹﾐｶﾙ　・・・　3/25より2ｴﾁﾙﾍｷｻﾉｰﾙ、ﾉﾙﾏﾙﾌﾞﾀﾉｰﾙ、ｲｿﾌﾞﾀﾉｰﾙ　他　15円/kg以上
JNC　・・・　4/1よりｵｸﾀﾉｰﾙ、ﾉﾙﾏﾙﾌﾞﾀﾉｰﾙ、ｲｿﾌﾞﾀﾉｰﾙ　15円/kg以上
※物流費増加分については個別に相談

〇 ﾄﾞﾗﾑ缶ﾒｰｶｰは、鋼材価格の値上がり（10,000円/t）と副資材・物流費、労務費・ｴﾈﾙｷﾞｰ費用の上昇を受けて、4月から価格改定を実施する考え。
M級新ﾄﾞﾗﾑ ： 日鉄ﾄﾞﾗﾑ　454円/本、JFEｺﾝﾃｲﾅｰ　494円/本

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