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破壊靭性・高放熱用セラミック絶縁基板Cu板接合技術 その1

破壊靭性・高放熱用セラミック絶縁基板Cu板接合技術 その1

破壊靭性・高放熱用セラミック絶縁基板のCu板接合技術は、DBCかAMBか?

 次世代自動車との電気自動車 (EV)、燃料電池車(FCV)、ハイブリッドカー(HVおよびPHV)は、電力を利用してモーターを駆動する。電池からの電流は直流電流であるが、モーターの回転数を制御するには交流電流が有利で、直流電流を交流電流に変換する必要がある。同様に、ブレーキング時にはモーターが発電装置になり、そこから発生する交流電流を直流に変換して電池に蓄電する事が行われる。この直交変換はパワーデバイスが使われ、MG(Motor/ Generator)を駆動するパワーコントロールユニット(制御装置/PCU)として制御の心臓部となる。
 パワーデバイスは、シリコン(Si)チップが用いられているが、そのデバイスの性能は理論限界に近く、近年、炭化ケイ素(SiC)チップのような次世代パワーデバイスに切り替わり始めている。SiCチップは、Siチップのデバイスに比べ1/10の低損失、10 倍の駆動周波数(スイッチング周波数の高速化)、電力密度が 現状の~100W/cm2から300W/cm2、200℃以上での高温動作(Siでは150℃程度)の特性があり、車載用PCUの更なる低損失化、高出力密度化のために期待されるが、ヒートサイクルの要望としては、-55℃~300℃ 1,000~2,000サイクルとなる。(Cuパターン剥離、セラミッククラックに対する信頼性により)

Cu板接合技術DBCとAMBについて

 今後のPCUの大電流化、効率化に向け、このパワーコントロールユニットの特性を最大限に引き出す為の縁の下の力持ちであるセラミック絶縁基板のCu板接合についての情報をご提供させて頂きます。主に破壊靭性・高放熱用セラミック絶縁基板のCu板接合で注目されている技術は以下2つの接合方法がありそれぞれ特長があります。またそれぞれの基材(セラミック/Al₂O₃,AlN,SiN)により選択できる接合方式や条件にも違いメリット、デメリットもあります。

●DBC接合方式とは
Direct Bonded Copper (DBC:固相接合法) は、高温接合プロセスを通じてアルミナ(Al₂O₃)基板に銅を融着させます。
これにより、金属とセラミックの間に堅牢で導電性の高い界面が形成されます。
●AMB接合方式とは
Active Metal Brazing(AMB:活性金属接合法)は窒化アルミ(AlN)や窒化ケイ素(SiN)基板に活性金属ロウ材でコーティングした銅板を接合し、銅回路を形成します。DCB基板より高い信頼性と放熱性を有していると言われてます。
*接着剤、ガラスフリット、無電解メッキ、蒸着スパッタ等接合方法は、耐熱、強度、コスト等デメリットによりDBC、AMB法が注目。

セラミック絶縁基板とCu板接合比較一覧(参考情報)

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セラミック絶縁基板のCu板接合技術については様々な検証がされております。当社では、お客様のご要望をヒヤリングさせて頂きご案内をさせて頂きます。
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