破壊靭性・高放熱用セラミック絶縁基板Cu板接合技術 その2

Cu板接合の新技術
各社で新しいマーケットニーズに合わせて様々な接合技術が検証されております。今回はその中でも特に注目されている新しい接合技術について概要をご案内させて頂きます。
SiNもしくは、Cu板側に、スパッタによるTiを膜付け(A社)
<連続真空層で酸化防止層膜付け、SiNとCu板を熱拡散接合で接合する方法>
CuとMo板をホットプレスで複層化させ、SiN板表面には活性なTiをスパッタし、CU/Mo積層板とSiN板をホットプレスによる熱拡散接合を高真空中でおこなうことで、SiNとTiの強力な化学結合で接合する事が可能なボイドレスで熱膨張差が極めて低く、SiNの強度とCuの柔らかさが熱膨張によるひずみを吸収緩和し、接合強度を維持している。
●Tiスパッタ Cu板:Cu/Mo積層
●特性
1). SiN基板とCu/Mo積層板を拡散接合。 ヒートサイクル性、高接合強度。
2). 界面には一切のボイドは存在しない拡散接合。
3). CuとMo層の調整で、熱膨張率の制御と高い熱伝導性を両立。
活性金属ろう材クラッドCu板材(B社)
<ろう付温度の低温化とエッチング工程を必要としない工法>
回路形状やヒートシンクの形状など任意の形状にプレス加工した活性金属ろう材/銅クラッド材を用意し、セラミックス板の上に搭載、真空炉で加熱を行い、ろう付し(Ag-Cu-Sn-Ti合金の活性金属ろう材と窒化ケイ素が反応)、エッチング工程を省き、テーパーの無いCuパターンが得られる。
●パターン抜き搭載+ろう付け
●特性
1). 高温・長時間の加熱が不必要。
2). 活性銀ろう材厚は、20μmと薄膜によるコスト低減。ボイドの発生がほとんど無い。
3). ろう材中の銅の弾性率低下によるセラミックとの線膨張差を緩衝。
4). 低温/800℃・短時間でろう付け。
5). 耐ヒートサイクル性/-50~175 1,500サイクル以上。
6). Cuパターンエッチング処理(フッ化アンモニウムなど)によるダメージ無し。垂直Cuパターン再現。
Cu板焼結接合別セラミック基板特性比較表(参考情報)
化成品・マテリアル事業部
セラミック絶縁基板のCu板接合技術については様々な検証がされております。当社では、お客様のご要望をヒヤリングさせて頂きご案内をさせて頂きます。
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