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IMS(Insulated Metal Substrate)金属系絶縁基板用絶縁樹脂材料について

IMS(Insulated Metal Substrate)金属系絶縁基板用絶縁樹脂材料について

IMS(Insulated Metal Substrate)基板絶縁樹脂材料

パワーエレクトロニクス分野、特に車載等の電圧のかかるパワーモジュール用基板においては、熱抵抗、機械的強度、コスト、加工性など厳しい特性要求が求められております。 従来、アルミナ基板で対応していたものが、窒化アルミや窒化ケイ素基板で対応するなど、市場では、より厳しい特性要求を求めております。
一方で、窒化アルミや窒化ケイ素基板には、加工性(限られた基板サイズ、焼成、Cu回路板とセラミックの接合)、コストなど課題点もあります。
そこで、今回はセラミック絶縁基板の代替となりうるIMS(金属絶縁基板)について、特に絶縁樹脂、フィラーに関わる内容について、資料を作成致しましたのでご参考願います。
*各種セラミック基板について詳しくはこちらから

IMS基板の構造

IMS基板とは、金属系絶縁基板(Insulated Metal Substrate)の略で、主にアルミニウムや銅などの金属基板を使用し
その上に誘電体層を設けた特殊なプリント基板です。この設計により、電子部品から発生する熱を効率的に伝導し、放熱性能を向上させることができます。

絶縁樹脂比較表

以下にIMS基板で使用される絶縁樹脂、反応組成樹脂特性の比較をまとめました。またご参考までにプリプレグ用絶縁樹脂も載せております。

シランカップリング処理

金属ベース基板(無機材料)と絶縁樹脂材(有機材料)の異なる材料を密着させるためシランカップリング処理が必要となります。

〇シランカップリング剤の分子中、有機材料と化学反応する官能基はビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基などがあり、また、無機材料と化学反応する官能基は、メトキシ基やエトキシ基となる。 シランカップリング剤は水素結合または共有結合で有機、無機物質と結合し、水素結合では静電的な力でゆるやかに結合し、共有結合では「加水分解反応」や「縮合反応」を伴い強固に結合します。

〇金属表面での反応においては、水酸基が多いいことで、反応密度が多くなり、密着性が上がる。プラズマ処理により反応基を付加させることも有益。

〇銅に対する樹脂別シランカップリング剤

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